国立大学の英文学科を卒業後、丸紅のロンドン支社勤務を経て、TOMMY HILFIGERで輸出入業務やライセンス業務などを担当。その後、父が経営していた生地企画会社に転職し、自社企画の生地を売る営業職を経験しました。しかし生地は持ち運ぶのも大変で、販売先はこの道、数十年という百戦錬磨のエキスパート。マニアックなデニムの世界で経験の浅い私は相手にされず、過酷な日々でした。前職時代に知り合った外資系コンサルタントの夫と2006年に結婚し、翌2007年に第1子を出産しましたが、出張の多い職種でもあったため、とても子育てしながらの両立はできないと考え、2008年に退職しました。
専業主婦として子育てに専念する中で、子どもが幼稚園に上がる頃には「そろそろ何か仕事ができないかな」と考えるようになりました。
――家でできる仕事って何だろう？
目に飛び込んできたのは、くたびれたエプロンをつける自分の姿でした。
こんなくたびれたエプロンでは自己肯定感が下がる！ と自分でエプロンを作ってみると、なかなかの出来栄え。友人や妹からも評判で、「かわいいから友達にプレゼントしたい！」と言われて作る機会が増えるうちに、「エプロン専門でこのような商売をしている人たちは意外と少ないのではないか」と考えるようになりました。
これなら家でできるし、オンラインショップとの相性もいい。専業主婦でもワーママでも、もっと家でステキにいられるよう応援したい！ そんな思いで、2011年、自身のエプロンブランド「GIVERNY」を立ち上げました。
従来のエプロンよりファッショナブルで洋服のような感覚で選べるエプロンは、クチコミで広がり、百貨店に売り込むとポップアップショップなども展開させていただくことができました。ブログやSNSで集客して、2023年でブランド立ち上げ12年目。GIVERNYのエプロンを使ってくださる様子をインスタなどで発信すると、エプロンを使ってくださってる方が実施されているお料理教室などに興味をもってくださることもあり、お花やお習字、ペットなど、さまざまな使い方をお伝えしていくとともに、人々をうまく繋いでいけるような取り組みも今後は力を入れていきたいと思っています。
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