MYさんショート

34歳から始めた不妊治療。治療を開始して3年で転院を決めました。
最初の病院では4回の人工授精を経て体外受精へ。2つの卵子を戻したものの妊娠せず。毎日通院して注射をするのがつらかったため、一度、治療から離れようと思いました。病院から距離を置くと、これまで考えないようにしていた気持ちを無視できなくなりました。やっぱりこの病院、なんか嫌だぞ。こんな気持ちで治療を続けても、たぶん妊娠できない。ここじゃない病院にしよう!

病院と職場の間にあり、通院のしやすさだけで選んだ1つめの病院には、最初から違和感がありました。予約をしているのに長時間待たされる、看護師がそろって採血を失敗する、1カ月に1度しかチャンスがないのに、私の都合より病院の都合を優先される、先生には診察中に急にキレられる……。違和感をぬぐえないまま、治療を続けていたのです。

多少通いづらくなって仕事をセーブしてでも、自分が納得できる病院に通おう! そう思ってサイトを検索。2018年2月にある病院の説明会に参加しました。いかにもやさしいオーラを放つ院長先生は、言いました。
「我々は(精子と卵子の)出会いのサポートをするだけなので、治療なんて堅苦しく考えなくていいんですよ」
この言葉に、心がすっと軽くなりました。よかった、いい病院が見つかった。これから治療をがんばろう!

4月、2回目の診察で、血液検査の後、子宮の壁を触り動きを活発にする処置をした先生は、「これから本格的に治療に通ってもらうけど……必要があればね」と意味深な発言。

その5日後、先生の言葉の意味が分かりました。妊娠検査薬で陽性反応。まさかの自然妊娠でした。治療を辞めたり休んだりしたときに妊娠する、という話はよく聞きますが、新しい先生と病院との出会いが、つらかった治療のストレスを取り除いてくれたのではないかと思います。妊娠するには、とにかくストレスのない状態を作るのがベスト。もし病院を変える決断をしなかったら、娘とは出会えていなかったかもしれません。

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