内藤さんショート

2022年、オンラインでパーソナルカラーの診断ができる「デジタルカラー診断」のシステムを開発し、日本国内の特許と国際特許を出願しました。

社会人最初のキャリアは、ブティックを経営する母親のつてで始めた、イタリア・ミラノでのファッションバイヤーの仕事。帰国後、ファッションにおいてとても重要なパーソナルカラーの診断技術を習得。パーソナルカラー診断とは、肌や髪の毛、瞳の色、顔立ちなどからその人に似合う色を診断するものです。
フリーのカラーコンサルタントとして企業と契約し、社員の皆さんのカラー診断をしたり、「カラー×接遇マナー」、「カラー×キャリアアップ」などのテーマで企業研修の講師として働き、トータル2万7000人のカラー診断を行いました。
カラーには、その人の人生をエンパワーメントする(力を与える)力があります。
自分に似合う色を身に着けると、お客様はみんな光り輝きます。その光を見るたびに、私は「この仕事に就いて良かった」と感じていました。

しかし、39歳で結婚し41歳で出産してからは専業主婦へ。夫の仕事の関係でドイツ、アメリカに駐在し、海外で子育てに専念する日々が続きました。
49歳で帰国後は、縁もゆかりもない栃木県で暮らすことに。新天地での生活をスタートした直後、急なめまいに襲われます。病院で処方された薬を飲んでも良くならず、精密検査をした結果、脳に腫瘍があることがわかりました。
2年半の経過観察ののち、摘出手術へ。万が一を想定し、泣きながら娘に遺書を書きました。

腫瘍は幸い良性で、後遺症も残りませんでしたが、病気は私の人生観を大きく変えました。

残された人生を、どう生きようか――。

そう考えたとき、妊娠前まで自分が人生を懸けて打ち込んできたカラーの仕事をもう1回やりたい! と思ったのです。 ところが、その直後にコロナ禍に陥り、対面でのカラー診断が難しくなってしまった。でも、ここで落ち込む私ではありません。世の中にオンラインが普及したことはチャンスだと考え、オンラインでカラー診断ができるシステムをエンジニアの夫と一緒に開発することにしました。
1年ほどの開発期間を経て、パソコンの画面とタブレットを使ってオンラインで診断するデジタルカラー診断が完成。私はすぐに日本国内の特許と国際特許を出願し、同時にデジタルカラー診断のコンサルタントを養成するために一般社団法人を立ち上げました。
特許の出願と人材教育に踏み切ったのは、デジタルカラー診断の技術がリアルでの診断よりも高度だからです。システムを世に出す以上は、責任があります。スキルのない人が適当に診断してしまっては、お客様に迷惑がかかってしまう。そのため、特許で守り、デジタルカラー診断ができる人をしっかり教育しようと決めました。

このデジタルカラー診断を、今後世界でも広めていきたい。まずはアメリカでの展開を予定しています。カラーの力で多くの人をエンパワーメントしていきます。

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