真子ちゃんショート

大学院の修士課程修了後、東京・丸の内の人材派遣会社に入社するか、札幌・すすきのでニュークラブ(キャバクラ)を運営するバルセロナで働くか、すごく悩みました。結果、私はニュークラブのクルーとして働くことを選びました。

中学生の頃から環境問題に関心を持ち、バイオエネルギーを研究できる東北大学農学部に進学。研究を生かすため、化粧品や日用品のメーカーの研究職に就きたいと考え、修士1年ではメーカーのインターンシップに参加しました。

でも、就職活動はうまくいかず、大学院での研究にも限界を感じ始めていました。人のモチベーションや組織づくりにも興味があったので、「研究職以外にも目を向けてみよう」と、そこから業種・業界問わず、さまざまな企業の求人を見始めました。そんなとき、たまたま就活サイトを見ていたら、明らかに他とは違う雰囲気の会社があり、それがバルセロナでした。まさか、新卒採用のサイトで水商売の会社と出会うとは思っていなかったので、興味を引かれ、オンライン説明会に参加。インターンシップを経て、内定をいただきました。

バルセロナの説明会では社長が「ニュークラブのイメージを変えたい」と言っていて、それにすごく共感しましたし、夜のお店で働く女性に対する偏見が減るのであれば、とても価値のある仕事だと思いました。
しかし、そのときすでに丸の内の人材派遣会社に内定承諾書を提出していました。論理的に考えたら、人材派遣会社の方がいいだろうと思ったけれど、感情的にどうしてもバルセロナの選択肢を捨てきれない自分がいた。私は改めて、両方の会社の人事の担当者に会いに行きました。

最終的に、より心惹かれ、興味のあるバルセロナで働いてみようと決めました。クルーは、いわゆる「黒服」で、接客をしながらキャストさんと一緒に売り上げを作っていく仕事です。日々難しさも感じていますが、1年間でフロント(受付)業務を任されるなど職場環境に恵まれていて、バルセロナを選んで良かったと思っています。お客様に満足してもらえた瞬間や、キャストさんに「真子さんがいてくれて良かった」と頼りにされる瞬間はとても嬉しい。
夜のお店で働く女性たちに、仕事に誇りを持ってもらうにはどうしたらいいか。より成績を上げてもらうために、自分には何ができるのか。これからもっともっと考えていきたいです。

内野真子 Twitter
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