高島慎也

転職することを辞めた。これが僕の決断です。

新卒で大手IT企業に入社して約10年。30歳を超えたあたりから周囲の転職ラッシュによる変化から、自身の今後のキャリアについて意識するようになりました。当時所属していた部門での仕事は、やりがいはあるもののかなりの激務。この働き方を今後も続けていくことに対し疑問があったこともきっかけの1つとなりました。

しかし転職した同期や先輩に話を聞いても、自分の中ではあまりピンとこず……。本当に自分自身のやりたいことは一体何なのかを見つけるため、2018年頃からプロボノ(※)の活動に参加するようになりました。その中で、産業カウンセラーという資格に興味を持ち、2020年に資格を取得。その後、プロボノとして活動する中で出会ったコミュニティアプリ『いつでもおかえり』を運営する株式会社祭に対して、産業カウンセラーのプロボノとして関わるようになりました。

本業ではちょうどその頃から部門間異動のハードルが下がり、副業も可能に。会社も仕事内容も好きだけど、仕事以外の好きなことにも取り組みたい、という自身の働き方に会ったキャリアを目指すため、自ら異動を申し出ました。これにより少し時間の余力ができたため、2021年には産業カウンセラーの資格を生かして法人化し、会社員でありながら株式会社100LDKの代表取締役に就任。プロボノとしての社外活動も継続しつつ、さまざまなイベントやワークショップを開催するコミュニティ運営を開始。気が付けば、思い描いていた「やりたいこと」をすべて手に入れていました。

転職にこだわる必要はないし、やりたいことを達成する道筋は1つではありません。
本当に自分のやりたいことに向き合った結果、「転職しない」という決断にたどり着くことができました。もし周囲の転職ブームに焦っている人たちがいたら、転職だけがすべてじゃないことを伝えたいなと思います。今は新たに取り組みたいことも出来、さらにワクワクする日々を過ごしています。

※プロボノ(Pro bono):職業上、持ち得ている専門分野の知識やスキルを無償提供すること

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