梓さんショート

2020年11月、海外に駐在する妻「駐妻(ちゅうづま)」たちのキャリアをサポートするコミュニティ「駐妻キャリアnet」の代表に就任しました。駐妻キャリアnetには現在、54カ国、約700人の駐妻たちが登録しています。

大学院を修了後、リクルートに就職し住宅領域「SUUMO(スーモ)」の営業、商品企画、人事を経験。35歳で退職後は、外資系の戦略コンサルティングファームで日本の採用責任者に。その後、フリーランスの人事コンサルタントや、友人と立ち上げた会社のCOO、大学院の研究員とキャリアの幅を広げていきました。

そろそろ海外でも働いてみたいなと思っていた矢先、夫にブラジル赴任の話が持ち上がります。「え、ブラジル? 行ったことないけど……」とは思ったものの、次の瞬間には「行こう!」と、不安そうな夫の背中をばん! と叩きました。

情報収集をする中で、駐妻たちの悩みを知ることになります。海外で働きたくてもチャンスがなく、キャリアが分断されてしまう。そのブランクが原因で、帰国後の再就職が難しい。
そんな駐妻同士が悩みを語り合う場として2017年に結成されたのが、「駐妻キャリアnet」です。私のこれまでの経験が生かせるかもしれない。この活動に関わることは私の使命だと思いました。

採用面接のアドバイスや日本企業との橋渡しなどの活動をサポートしたいと考え、参加した直後に当時の代表が退任を表明。「やります!」と次期代表に立候補しました。 とはいえ、数百人の組織の代表なんて自分に務まるのか……。すぐに事の重大さに気づき、一瞬ひるんだ自分がいました。でも、人生を振り返ると、ずっと「狭き道」を選び歩いてきた。「苦労はするかもしれないけれど、やらないと後悔する。チャレンジしよう」と覚悟を決めました。

代表になって2年。駐妻100人インタビューの電子書籍化やアメリカ、シンガポールの人材紹介会社との提携や日本企業との時差を生かした仕事も創出できました。コロナ前までは「一度会いたい」と言われることが多かったのですが、オンライン会議が浸透したことで、日本企業ともつながりやすくなりました。

活動を通して、仕事を獲得できた女性たちが自信を取り戻していく姿を見られる瞬間が一番の喜びです。駐妻にとって海外で過ごす期間を、ブランクではなく市場価値を上げる時間にしたい。より多くの機会を増やすために、1年以内には、駐妻と企業をマッチングするプラットフォームを完成させる予定です。

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