青山千夏

30歳の節目に、簿記の勉強を始め、32歳で営業から経理へキャリアチェンジしました。

昔から本が好きで数学は苦手ないわゆる文系の私。でも高校の社会科の選択では政治経済を選択し、身近な生活に関係のある「経済学」に興味を持つようになりました。ところが実家から行ける国公立大学に経済学部がなく、大学では文学部コミュニケーション情報学科に進学。英語やメディアについて勉強しました。

大学卒業後は「実生活に役立つような仕事がしたい」と、ポイントサービスを提供しているトリニティに入社。Tポイントの代理店でもある同社で加盟店の開拓営業に携わりました。Tポイントの知名度がある分、とっかかりはあるけれど、すぐに決定をいただけるようなものでもないのでなかなか苦戦しましたが、自分が担当したシステムが街中で使われているのを見たときは「やってて良かった!」とやりがいを感じることができました。

営業職はいろんな場所に行ってさまざまなお客様とコミュニケーションを取りながら働ける楽しい仕事である一方、予算を達成しなければならないプレッシャーや社内外をうまく調整していかなければいけないハードさもある仕事です。30代を目前に控える中で、体力的・精神的にもこのまま50~60代まで続けていくのは難しいと感じるようになっていました。

学生時代に興味のあった経済やお金の勉強をし直したいと思っていた矢先に、営業の仕事にも生かせるからと勧められた簿記試験に興味を持ち、30歳を機に勉強を開始。実際に3級を取得してみると、顧客企業のBS(貸借対照表)やPL(損益計算書)を見るのに役立ち、面白いと感じました。そこで、2級も取得したいと思うようになり、1年ほどかけてテキストを読んだりYouTubeを視たりしながら独学で勉強を開始。夜に勉強すると眠たくなってしまうので、22時には就寝するようにし、朝4時起きで3時間ほど勉強してから出社するように生活サイクルを整えました。2度の不合格を経て挑んだ3度目の試験で無事合格。2021年、32歳のときのことです。

2級合格を機に、実務の勉強をすべくトリニティを退職。税理士法人に転職しました。ここで税務の勉強をしてゆくゆくは一般企業で会計の知識を生かして事業を大きくする手助けがしたい、と考えていたところ、1年も経たずにトリニティの社長から連絡が入りました。「経理担当が退職したので、トリニティに戻って経理の仕事をしてくれないか」というお話で、ありがたいと思う一方、まだ実務経験も乏しく時期尚早だと感じていた私は何度かそのお話をお断りしましたが、その後も管理部長から何度かお誘いをいただき、その熱意に押し切られる形で「こんな私でも役に立つのなら」とトリニティに戻ることを決意しました。

現在は経理業務全般を担当し、管理会計など、経営者向けの資料作成なども手掛けています。高校生の頃に興味を持っていた仕事にいま携われていると思うとモチベーションもアップしました。簿記1級の勉強も開始しており、次は1級合格を目指してがんばりたいと思います。

(構成/岸のぞみ)

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