IMさんショート

30代前半、BMWを買いました。1年型落ちのモデルだったけれど、周囲には新車だと言って見栄を張った。しかし、抱えた500万円のローンは重く、買ってすぐに後悔しました。当時、一般の会社員だった自分に買える車ではなかったのです。維持をするのも大変でした。

子どものころは、スーパーカーブームの全盛期。自分も夢中になりました。プロ野球の清原和博選手、桑田真澄選手は同学年です。ドラフトを騒がせ球団入りした清原選手が、21歳でフェラーリを買ったことが世間の注目を集めました(しかも現金で!)。メラメラと湧き起こる闘争心。俺もいつか必ず外車を買ってやる!!

30代になって、ようやく買ったはじめての外車がBMWでした。自分の身の丈には合っていなかったけれど、妻はとても喜んでくれた。外車を買ったことで、人間関係も変わりました。特に、フェラーリやランボルギーニを愛車にしている人たちには圧倒されました。彼らはお金の貯め方、使い方をよく知っています。

BMWは、安全性もバツグンでした。妻と一緒に乗っているときに、後続車にノーブレーキで突っ込まれたことがありましたが、ケガをせずにすんだのです。大事な家族を守れる車だと思いました。

乗る車に見合った自分になれるようにと、30代はひたすら働きました。40代で起業し、いまは100人以上の社員を抱える企業へと成長。自分をここまで押し上げてくれたのは、30代で無理をして買ったあのBMWだったのかもしれません。

世の中の流れ的に、今後、電気自動車にシフトしていくことには一抹の淋しさを感じてしまいます。車好きとしては、やっぱりエンジン音を聞きたいんですよね。

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