植木さんショート

26歳のとき、はじめてマネージャーに抜擢されました。しかしすぐに「私はまだ管理職の器ではない」と思い知ることに。悩んだ結果、管理職を一度退き、専門職として働くことを決めました。

ブライダル大手のノバレーゼに新卒で入社し、ドレスコーディネーターとしてのキャリアがスタート。ドレスコーディネーターは、新郎新婦様と一緒にドレスやアクセサリーをお選びして、結婚式を迎えるまで専任で寄り添う仕事です。

社内で婚礼衣裳部門のMVPにノミネートされるほど仕事に打ち込んだ4年間を経て、26歳で広島店のマネージャーに就任。広島は新卒入社後、はじめて配属されたエリアです。「上司の期待に応えたい」、「育ててもらった広島に恩返しがしたい」、そんな強い思いから、肩に力が入っていたのだと思います。

正直、コミュニケーションスキルには自信がありました。しかし、マネージャーに着任してからは空回りばかり。スタッフの目線に立って考えることができず、一方的に指導をした結果、気持ちはすれ違い、心の距離ができてしまいました。

1年半が経ち、上司から「どうしたい?」と聞かれました。苦しかったけれど、マネージャーを続けたい思いもあった。そんな私に、上司は続けてこう聞きました。
「スタッフのために、どうするのが一番いいと思う?」
そこで、私の心は決まりました。

――マネージャーを降りよう。

私はまだ、マネージャーの器ではない。このままだとスタッフたちの成長機会を私が奪ってしまうかもしれない。スタッフのために降りるべきだと思いました。

名古屋店に異動し、専門職としてもう一度お客様に向き合う日々。改めて現場を知ることで、スタッフの気持ちも分かるようになり、後輩と上司との橋渡しのような役割も果たせるようになりました。

その後、銀座店での勤務を経て、2023年1月から複数の拠点を統括するエリアマネージャーを担当しています。一度失敗し、経験を積み直したからこそ、ようやく自分に自信が持てるようになりました。
挫折をしたときは、自分の欠点ばかりを見つめてしまうもの。でも、私は自分の得意分野で再チャレンジする道を選びました。結果的に、強みを磨くことが次のキャリアへの近道になったと感じています。

いまでも、現場で接客業務は続けています。前例や型にとらわれない新しい働き方やキャリアを、後輩たちのために切り拓いていきたい。それが、いまの私の目標です。

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