牟田百合菜

ケーキショップの販売員から、マーケティングリサーチャーに転向しました。

料理や製菓づくりに興味があったわたしは、4歳になる頃にはハンバーグや餃子づくりを手伝っていました。小学2年生になるときには「パティシエになる」ことがわたしの夢に。いわゆる「ケーキ屋さん」で働きたかったのですが、「ケーキ屋さんになりたい!」と両親に言うと、パティシエという職業があること、そのためには専門学校に通う必要があることなどを教えてくれました。

高校卒業後、希望通り専門学校の製菓・製パン科に進学。しかし周囲についていけない自分に愕然としました。それまでも趣味でチーズケーキやクッキー、ガトーショコラなどを自宅で作ったり友人にプレゼントしたりして喜ばれていたので、自分がこんなにも製菓が苦手なことに気が付かなかったのです。実技試験は時間制限がある中で見た目もきれいに仕上げなければなりませんが、わたしはまったくうまくできません。放課後に居残り練習をさせられることも多く、「作ることが向いていない」と大きな挫折感を味わいました。

2年生になると2週間のインターンシップが始まりました。ケーキを作ることに自信がなかったため、ケーキ屋の販売員として体験させていただくことになり、その後ご縁があり、インターンシップでお世話になったケーキ屋で就職を決めます。

21歳、地元で人気のケーキ店で忙しく働き始めたわたし。在庫の管理やケーキの品出し、注文の内容などを必死で覚えていきました。4年目にもなると仕事の要領を覚えるとともに、後輩指導がメインとなり、自身の成長を感じる瞬間が次第に減少。もともと3年ほどで転職を考えるつもりだったわたしは、仕事をしながら、転職サイトや転職エージェントに登録し、次の仕事を探し始めました。

世の中にどんな仕事があるのかを知るところから始め、自分にはどんな仕事が向いているか、知人や親戚にひたすら聞いて回り、多くの人に営業の仕事を勧められました。
もともと人と話すことが好きだったわたしは営業の仕事も視野に入れていましたが、飽き性だったこともあり、1つのことを極めるよりもいろんな業界やジャンルに携わることができるコミュニケーションの仕事として、広告代理店がいいのではないかと思い始めます。
しかし応募資格が大卒以上だったことや、なかなか就職したいと思う会社がなく、半ば諦めモードになっていたわたしでしたが、さまざまな業界に携わる仕事にとても興味を持っていたため、他業種でも探した結果、マーケティング業界にたどり着きます。しかし、「愛媛県 マーケティング」で検索してもなかなかヒットせず、そろそろ諦めようかと思い始めます。そんなとき、転職サイトのスカウト機能で連絡をくれたのが、マーケティングリサーチを手掛ける現在の株式会社アイディエーションでした。

入社してみると、周囲の人間関係も非常に良好で働きやすく、自分の特技も生かせていると実感。商品やサービスについて一般消費者にインタビューをするためのアポ取りの仕事から始めて、現在ではコスメやクルマなど幅広い業種でレポート作成、インタビューまで、一通り担当しています。

地元愛媛県松山営業所から、2024年10月には念願の東京本社に異動も叶い、対面でのインタビューでも増加。お客様より「インタビューを担当してほしい」とご指名をいただくこともあるのですが、会社の先輩方に比べてまだまだ数は少なく、今後は多くのご指名をいただけるような定性調査のスキルもさらに磨きながら、定量調査の領域でも活躍できるオールラウンダーなマーケティングリサーチャーになることが次の目標です。

憧れのパティシエの道を諦めてたどりついた道でしたが、仕事への考え方や取り組み方が変わってやりがいも大きく、給与もがんばった分だけ返ってくる満足のいく結果につなげることができました。あのとき決断できてよかったと感じています。

(構成/岸のぞみ)

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