元カレコラム

数カ月前のこと。いつもお世話になっているWEBメディアの女性編集者と一緒に取材をした後の帰り道で、「オゴシさん、そろそろオトナの恋愛ネタとかで1本どうですか?」と聞かれまして。
「あー、そうですねぇ。書きたいですねぇ、がんばります」なんて言っていたら、一瞬の間のあと、彼女は言った。
「わたし、別れた元カレが忘れられなくて……」

彼女の話によると、3年ほど付き合った彼氏と別れたけれど、やっぱり忘れられない、とのこと。
理由は、彼の浮気。自分から別れを切り出したものの、スッキリ未練を断ち切って次へ!という気持ちにはならない。でも、浮気は許せないし、付き合った時間を返してほしい!という怒りもある。

「昨日、お酒を飲んで、ぐだぐだとクダを巻いてしまったんです。そんな自分がすごく嫌で……」

突然、わりとヘビーなコイバナきた!
何と答えたらよいものか、考えをめぐらせてみる。

でもさ、浮気をされたら、許しても別れても地獄だよね。これはマツコ・デラックスさんの受け売りだけど、答えは1つしかなくて。
――それでも好きか、それじゃ嫌か。

浮気されても好きだと思うなら、付き合い続ければいい。それじゃ嫌だと思うなら、別れるしかない。

女性編集さんはきっと勢いで別れてしまったけれど、覚悟を決めてこの究極の2択を選べていなかったのかも。まぁ、こうやって言うのは簡単なんだけど。失恋って本当にしんどいので、じたばたしてもどうしようもないというか。時間が解決すのを待つしかなかったりする。

「毎日泣いていても、気がついたら『あれ? 今日は泣かなかったな』という日が必ず来るから大丈夫ですよ」

わたしが経験から言えることは、そんな普通のことだけだった。

「オゴシさんにもありましたか?」と聞かれたので、
「それはもう。赤ワインは飛び散りましたし、泣きながらビールジョッキを回し蹴りしたこともありますよ」と言ったら、「すごい! そうか、わたしはまだ足りないからこんなにグダグダ悩むんですね。そこまでやり切ったら次に進めそうですね!」と、なぜか感心されてしまった。
違うよ? 一理あるような気もするけど、よい子はマネしちゃダメだからね。

恋愛のアドバイスは難しい。
結局、何の役にも立たなかったなぁと思いつつ、彼女のその後が気になる今日この頃。
でも、次に会ったときには、「彼氏できました! アプリで出会ったんです!」なんて嬉しそうに報告してくれそうな気がする(笑)。

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