東出シラール紀子

私の人生は「嫌いな自分と向き合い、ありのままの自分を許す」という決断の連続です。

昔から英語が苦手だった私。受験できるのは国際科のある高校しかありませんでした。ところが、当時大嫌いだった同級生に「あなたに国際科は無理よ」とあざ笑われ、猛勉強を開始。8カ国語を習得して東京外国語大学に進学、大学院にまで進みました。

一方、祖父から「うちは海賊の末裔(えい)だ」と聞かされて育った私は、ジプシー的な存在に興味を持つように。世界中を旅する中で出会ったのは、「アカ族」というチベット南方で焼き畑農業を営む少数民族でした。村長や村人と話をする中で気づかされたのは、学歴や話せる言語の数、そして民族の希少性が重要なわけではないのだということ。ありのままに向き合い、受け入れ、許す。そのことが自分自身を違う場所に連れて行ってくれるのだということでした。

――自分と向き合おう。

私はそう決意し、荷物を引き払ってインドに飛びました。かつて自分と向き合うことを教えてくれたヨガ講師に会うためです。

もともと引っ込み思案で体も固く、語学が苦手だった私。そんな私が世界中を旅して、国際結婚をし、ヨガ講師となりました。人前で話し、愛を説き、指導する仕事です。

嫌いなんだ、だめなんだとあきらめず、受け入れ努力し変えてこられた。成長する中で芽生えたのは愛する自信と愛される自信。だからこそ今、私は苦手なことがたくさんあってよかったとさえ思えるのです。


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