大橋桃子 エステティシャン

2021年、東京・表参道にbeall(ビーオール)というエステサロンをオープンしました。

ギャル雑誌を愛読し、ファッションや美容が好きだったわたし。高校卒業後は地元・北海道でニュークラブ(キャバクラ)のキャストとして働いていましたが、22歳で父が事故死したことを機に、美容専門学校へ通うことを決意しました。

お昼はお寿司屋でアルバイトをして、夜は美容専門学校へ。ずっとコンプレックスだったニキビ肌が20歳のときに通ったエステで劇的に改善したことから、エステを専攻。AEA(日本エステティック協会)認定エステティシャンの資格を得て、無事卒業しました。

卒業後は「やるからにはトップを目指したい!」と上京してエステサロンを運営する大手企業に入社。いい上司に出会えたこともあり、入社1年目で新人賞を受賞、2年目に店長に昇格して、その半年後には7店舗を管轄するスーパーバイザーへと昇格しました。仕事も面白く、月間売り上げ1億1000万円という実績も上げていましたが、勤務はハード。朝8時半に出勤して24時に退勤するという生活が365日続きました。「この働き方で一生働くのは難しい」と感じ、独立を決意。

会社を退職したのは、2019年冬のことでした。そこからエステサロンオープンのための準備を進めて物件を決定、入金期日は2020年4月でした。

奇しくもそのタイミングで新型コロナが発生し、緊急事態宣言が発令。不動産会社の厚意もあり、物件の契約を破棄することとなりました。当面の生活費を稼ぐため、美容室の広告制作を請け負っているベンチャー企業に経理兼秘書として入社したわたしでしたが、結果的にはこれが正解だった。そこまでエステのことと人材育成しか学んでこなかった私は、サロン経営のことをまったく知りません。社長の元で働きながらキャッシュフローの考え方や決算書の読み方といった基本的な経営のノウハウをすべて教えていただくことができました。

1年後、その社長のご厚意で出資を受けることもでき、念願のエステサロンオープンにこぎつけました。1年目は大赤字で、一緒に事業を始めたパートナーがお客さんを引き連れて独立してしまうなど、人生初の挫折を味わいました。オープン当時は売り上げを作ることに必死で働くスタッフたちの環境整備にまで気が回っていなかった。そこからは、売り上げも作りながらホワイト企業にするための仕組みを整備し、何とか人材も定着。2023年9月には二子玉川に2店舗目をオープンすることもできました。

今後は新規オープンから1年で30%しか残らないと言われるエステサロンの常識を変えるべく、経営のノウハウを教えながらフランチャイズ展開もしていきたい。まずは経営に苦しむ外部のエステサロンの立て直しのサポートから携わっていきたいと思っています。


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