わたしは物心ついたときからテレビドラマが好きだった。
2020年、閉塞感漂うコロナ禍でわたしを支えてくれたのもまた、テレビドラマだった。当時は『MIU404』にどハマりして、「メロンめーろんまるごとメロン♪」と陽気に歌いながら、円盤(ディレクターズカット版DVD)まで買ってしまった。
そう、もう何十年も日本のドラマと映画をこよなく愛してきたのだ。そりゃ、2003年のヨン様ブームのときは、『冬のソナタ』や『ホテリアー』『オールイン』などの韓国ドラマも見ましたよ。でも、この数年は、むしろかたくなに、韓国ドラマには手を出さずにきた。
コロナ禍に配信サービスで火が付き、『愛の不時着』が世界的に大ヒットしたときも、わたしは「いぶき」「しまちゃん」「くずみー!」(注:『MOU404』の登場人物たち)と、前述の通り、日本のドラマを追いかけていた。打倒、韓流と言わんばかりに。
ただ、ライターという職業柄、韓流が盛り上がれば盛り上がるほど、記事の企画として話題に上がる。企画会議で「オゴシさんは『イカゲーム』についてどう思う?」と聞かれたこともあったが、「すみません、わたし日本のドラマしか見ないので」と逃げ切った。ライターとしてはどうかと思うが(苦笑)、そのときは本当に、『イカゲーム』の存在すら知らなかったのだ。
「『39歳』について書いてください」
ところが、韓流の波は想像以上に大きくわたしに襲い掛かってきた。
2023年1月、お世話になっているWEBメディアの編集部から、『39歳』という韓国ドラマが話題になっているから、レビュー的な記事を書いてくれないかという依頼がきた。
ついに具体的な仕事の依頼が来てしまった。「オゴシさんに書いてほしい」と言われた仕事を断るわけにはいかない。そこではじめてNetflixに入会し、15年ぶりくらいに韓国ドラマを見た。
『39歳』はとても良質なドラマだった。映像も綺麗で、以前よりクオリティがずいぶんアップしているなと思ったけれど、ハマるほどではなく、「1話70分超の全12話は長いな」と思った(それでも韓ドラとしては短い方)。
そんな話を韓ドラ好きの人たちとしていると「Netflixに入ったなら、絶対に『愛の不時着』を見たほうがいいよ」と言われる。とにかくお金をかけて作っているから、あのスケール感だけでも見る価値あるよ、と。
基本、人から勧められたら試してみるタイプだ。
それで、見始めた結果――。
沼。
これが沼か。
噂の不時着沼。
ヒットから3年、みんながすでに抜け出している沼に、わたし1人、ずぶずぶにハマってしまった。
でも、世界的に大ヒットした作品なだけあって、『愛の不時着』は本当に素晴らしかった。何より、北朝鮮の軍人リ・ジョンヒョクを演じたヒョンビンのカッコよさよ!
そこから、『シークレット・ガーデン』『雪の女王』『私の名前はキム・サムスン』と一気見して、ヒョンビン愛を深めていきましたとさ。(ちょろいな、わたし 笑)
もう、韓国ドラマを語れます
ただ、ここで一言言っておきたいことがあります(急に丁寧)。
長年日本のドラマを愛してきたわたしは、韓ドラを見始めたときに、2つのことを決めました。
1つは、日本のドラマの視聴数は減らさないこと。いまでも1クール15本くらいは見ている。そして、「韓国ドラマのほうが面白い」と、日本のドラマと比較して語らないこと。
そもそも制作環境も投資額も違う。どちらのドラマにも面白いものもあればそうでないものもある。見た人の主観によるところも大きいので、「韓国ドラマは」「日本のドラマは」と、主語を大きくして語るのはやめよう。
そんな自分との約束を頑なに守りながら、早1年半が過ぎ、韓ドラの視聴本数は30本になった。あっという間に、韓ドラの傾向や俳優について、多少語れるくらいには詳しくなった。もちろん、20年間見続けている諸先輩方には敵いませんが。
ちなみに、Netflixだけでは飽き足らず、去年の秋から数カ月間はU-NEXTにも入会。『麗‐花萌ゆる8人の皇子たち』を見て、「ワン・ソ(イ・ジュンギ)かっこいいな♡」と思ったわたしは、あろうことか年末にはジュンギ氏のファンミーティング(初体験♡)にまで行ってしまった。
これがもう素晴らしくて、行く前の100万倍、ジュンギに惚れ込んでしまった。
6月の横浜も行くよ! サランへ、ジュンギ。推し活は尊い(ヒョンビンはどうした)。
わたしの韓流の旅はこの先どこへ向かうのか? このあとの展開を乞うご期待!(あれ、どうでもいい?笑)