斎田竜司

コピー機の販売を手掛ける会社に勤めていましたが商材が好きになれず、もともと好きだった「食」と「映像」を仕事にでき、YouTubeでの発信に力を入れている天政松下に転職を決めました。

祖父がプロ野球選手だったので、幼い頃から野球チームに所属し、キャッチャーとしてプロ野球選手を目指していました。ところが中学生でケガをしてしまい、夢を諦めることに。特にやりたいこともないと思っていましたが、食べることが好きだったので、調理師専門学校に進学。高校2年生のときに有名なイタリア料理店にインターンシップに行きましたが、そのあまりの過酷さとスピードに「飲食店はメシを食いに行くところで働くところではない」という結論に至ります。そこでまた夢を失った僕は、社会人になってからも特にやりたいことが見つからないまま、産廃処理の会社や物流関係の会社などで働きましたが、パワハラが横行するなど会社も仕事も好きになれず、当時同棲していた彼女とも別れ、「このままで良いのか?」と人生に疑問を抱くようになりました。

そんなときに見つけたのが、当時住んでいた四国ではじめて映像制作の社会人スクールが開講するというインターネット広告。見学に行き編集ソフトを触ってみると面白く、学費は50万円ほどしましたが貯金から支払って4カ月ほどかけて映像制作を学びました。

ところが学校を卒業しても四国には映像制作の仕事がありません。関西に引っ越し、結婚式場でダイジェスト映像を制作する会社にアルバイト採用が決まったのは28歳のときのことでした。半年ほど勤務しましたが、正社員でしか働いてこなかったので、非正規雇用のまま働き続けることに不安を覚え、退職。自宅から近いという理由でコピー機の販売代理店の正社員に転向しました。

半年ほどで100万円のコピー機が3台ほど売れましたが、自分自身コピー機という商材が好きになれず、「売りたいと心から思えない、心からいいとは思っていないもの」を売り続けることに疑問を覚えます。そこで再度就職情報サイトで転職活動を開始すると、SNSで動画配信に力を入れている創業100年の漬物メーカーがあることを知りました。YouTubeで1万人のチャンネル登録者数がある会社で、漬物という古めかしいイメージとはまったく違う取り組みに新鮮さを覚え、「食」と「動画制作」という自分がこれまで興味を持ってきたことを仕事にできると考えて応募したところ、無事に採用が決定。2024年5月に現在の天政松下に入社しました。

社内には大きく分けて生協やスーパーなどへ漬物を販売する量販部門と外食業界に販売する外販部門、ECに特化した通販部門があります。「幹部候補にしたい」と社長直々に指名をいただき、そのすべてを担当しながら、YouTube動画の企画にも携わり、充実した毎日を送っています。20代は何者かになろうと思って何者にもなれませんでしたが、30代になってようやく方向性が見えてきた。冷蔵庫に梅干しを常備しているほどの漬物好きだったことも思い出し、自分が好きなもの、おいしいと思ったものを売れることに大きな喜びを感じています。

まずはもっともっと信頼して頼られる漬物営業マンになりたいですし、YouTube動画にも積極的に出演して、会社がチャンネルを運営する一番の目的である採用活動を加速させたい。

仕事に慣れて落ち着いたら、2025年1月を目途に映像制作を再開する予定です。四国から関西に出てきた頃の初心を忘れず漬物営業マンと映像クリエイターの二刀流で活躍するため、日々奮闘していきます!

(構成/岸のぞみ)

天政松下 ホームページ
天政松下 YouTube


おすすめの記事